風土が人を作るという言葉があるが,
地理学者・鈴木秀夫の著書に『森林の思考 砂漠の思考』というのがあるが、
これは,まさにこのことを語っている著書でもある。
緑豊かなところに住む人と,
草一本も生えていないような砂漠で暮らす人たちの思考の違いが書かれている。
森林では,道に迷っても幾つかのルートをたどりながら元に戻ってくることは可能だ。
そんなところから、森林地域からは多神教が生まれたと説く。
だけども、砂漠では、進むべき方向を失えば死が待つことになる。
砂漠では二者択一的で直線的な世界観の
一神教が誕生することになったという説を唱えている。
人の心も宗教観も、つまるところ風土の影響を受けるということらしい。

「イスラム国」がイラク北西部からシリア東部にかけての一帯で
イスラム国家の樹立を宣言したのが2014年の6月末。
その時から丸一年が経過した。
イラクでは長期化する戦闘から,アメリカに対する不信が強まり,
アメリカも現在、地域の問題として捉え、生半可な活動を行っているに過ぎない。
この二者は、相互不信に陥っているとも言える。
オバマ大統領が,先日「イスラム国」との戦いが長期化することを語り,
実際に,現地では戦闘が続き泥沼化している。
さらに、世界各地で「イスラム国」に触発されたテロが起きている。
地理的にも近い,パリなどは、
この動きを抑えつつも、戦々恐々のところがある。
今のところ、日本にとっては,海の向こうの戦争だが,
その影響が,及ばないことを願うばかりだ。